トップメッセージ

機関投資家と運用会社を繋ぐコミュニケーションプラットフォームの開発から始まったAlpharevoの事業は、今日では単なるマーケティングシステムの提供から、運用会社をはじめとした金融サービス企業への、より総合的な事業開発コンサルティング、Web・ITシステム開発・コンサルティングへと、その事業領域を拡大する形となりました。今日まで事業を継続してこれたのは、ひとえにお客様、取引金融機関、投資家の皆様のおかげです。日頃当社を支えてくださっているすべてのステークホルダーの皆様に、改めて感謝申し上げます。 しかしながら、当社を創業する時に目指した、日本の資産運用業界・金融業界に存在する情報の非対称性、業務の非効率をテクノロジーによって効率化し、業界の高度化、国際競争力の向上に貢献したいという目標は、未だ道半ばどころか、まだスタート地点にも辿り着けていないと感じています。依然として多くの機関投資家、個人投資家は運用手法に課題を抱え、運用会社をはじめとした金融サービス提供者も十分に投資家の期待に応えられていなかったり、業務の非効率性に不満を抱えている状況は改善されていないのではと考えております。日本の国際金融都市としての地位向上に向けた、新興運用会社の成長にも大きな進展が見られない状況です。 2020年から2年以上続くコロナ禍は、日本のデジタルトランスフォーメーションを半ば強制的に進展させ、特に保守的な金融業界に対しては、業務効率化のためのテクノロジーの活用を大きく進展させる影響を与えることとなりました。一方で、依然として日本の金融業界にはテクノロジー活用による業務の高度化、効率化の余地が大きいと考えております。国際競争力向上の為にも、一層のテクノロジー活用を含めた業務の高度化が必要だと考えられます。 国力が低下しつつある日本ですが、約2000兆円の個人金融資産とそれを運用する巨大機関投資家の存在は、現在のところは日本の金融業界の世界に対する競争力、国際金融都市としての武器になりうると考えられます。ただしその成長力は諸外国の金融資産と比較して必ずしも高いとは言えないのが現状であり、今の成長率のままではいずれその競争力を失ってしまう可能性があると考えられます。当社は日本の資産運用業の高度化は業界のみならず、日本経済全体の競争力にとって非常に重要なテーマであると考えております。当社は引き続き投資運用・金融業にフォーカスしたITコンサルティング・システム開発会社としてのユニークな立ち位置を生かし、日本の金融業界の健全な発展に貢献していきたいと考えております。今後とも、何卒宜しくお願い致します。

2022年7月

代表取締役 椿 雄一郎